堤防等でのショアジギングに慣れてくるとより大きな魚を求めてロックショアに挑戦したくなります。
しかしこれまでとは環境がガラッと変わるためどういった装備で行くべきか非常に悩みますし不安もあるかと思います。
そこで本記事では安全かつ快適にロックショアゲームを始められるよう以下について解説します。
- ロックショアとは
- ロックショアゲームにおける心構え
- 装備で気をつけること
- 必要な装備
これから始めようとしている方はもちろん、渡船の利用を検討している方にとっても参考になる内容かと思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。
ロックショアとは
ロックショアとは本来「磯釣り全般」を指す言葉ですが、「地磯や沖磯からルアーで青物を狙う釣法」という意味で使われていることが多くなりました。
なので本記事では後者を指す言葉として進めていきたいと思いますが、このゲームの魅力は何といっても堤防やサーフではなかなか出会えない大型青物とファイトできるところです。
ロックショアではブレイクやシモリによる複雑な地形と潮の流れにより魚が溜まりやすく、それを狙った大型魚の回遊があるからです。
そんなショアアングラーにとってロマンしかないフィールドですが、切り立った岩が多く、また波を遮るものが一切ないなど「危険な釣り」でもあります。
そのため、大型青物とのファイトを前提としつつ安全重視の装備で身を固めなければなりません。
ロックショアゲームの心構え
安全を重視した装備で固めていても意識がフワっとしていては意味ありませんから、以下の4点は必ず押さえておいてください。
- どこに行くか伝えておく
- 高波や強風時は入磯しない
- 荷物は高所に置く
- 海に背を向けない
それぞれ解説します。
- どこに行くか伝えておく
-
あなたがぼっちアングラーなのであれば、必ず「行く場所」と「帰宅予定時間」を家族や友人に伝えておきましょう。
万が一大怪我で動けなくなった時や落水して流されてしまったときでも、その方々が海上保安庁に連絡するなど対応できれば命が助かる可能性がグッと高くなるからです。
できれば2人以上での釣行が望ましいです。
- 高波や強風時は入磯しない
-
堤防では何とか釣りになる強風や高波でも磯場では命取りになります。
事前に天気予想やタイドグラフアプリ等で確認し、厳しめの判断するくらいが丁度よいです。
- 荷物は高所に置く
-
持参した荷物は「濡れていない場所」かつ「高い場所」に置いてください。
磯場はいつなんどきバカ波が襲ってくるかわからない所ですから、釣座から遠くても面倒くさがらず安全な場所に拠点を構えてください。
- 海に背を向けない
-
ベタ凪でも絶対に海に背を向けず、常に海面の様子に注意を払ってください。
なぜなら「ヨタ波」と言って沖合の低気圧や大型船通過の影響で発生する高波があるからです。
ヨタ波の怖いところは全く前兆がなく、急に20m~30m程先の水位が急低下したかと思えば一瞬で襲ってくることです。
ボケっとしていると命取りになりますから、磯際に立つ時は常にちょっと先を見てください。
ロックショアを安全に行うための装備
心構えについてはご理解いただけたかと思いますので、具体的に身の安全に欠かせない装備について触れていきます。
ライフジャケット
ライフジャケットは落水すると膨らむ自動膨張式と浮力内臓式がありますが、ロックショアではもちろん後者を使用します。
膨張式は岩場にあたって破損する恐れがあることと、浮力内臓の方が転倒時のクッションにもなるというのが理由です。
股紐を必ず締めて常時着用を心がけてください。
磯靴
濡れた岩場の上でも転倒しないよう必ず専用シューズを履いてください。
磯靴は「ラジアルスパイク」と「フェルトスパイク」があり後者がオールマイティーに使えるためおススメです。
また磯場では水を被ることも多いため、できれば排水に優れたモデルが良いでしょう。
最近はアユ足袋を履いておられる方も増えてますね。いいですよアユ足袋。
グローブ
切り立った岩場で不意に手をつくとスパッと切れることがありますからフルグローブタイプが必要です。
キャストする際も指を傷めにくいので一石二鳥です。
関連記事:ロックショア用グローブ
帽子orヘルメット
熱中症予防と転倒時に頭を負傷しないために被り物は欠かせません。
ロックショア用のヘルメットや防御重視の帽子が発売されていますし、お手持ちの自転車ヘルメットでもOKです。
鈴
熊除けです。
ちょっと特殊なケースですが山道を歩いて地磯に向かう方は持っておいた方が良いかと思います。
因みにイノシシにも有効ですがサルには効きません。
ホイッスル
落水した時用です。
磯場は打ち付ける波の音で会話もままならない環境です。
万が一事故があって叫んだところで聞こえていない可能性大ですからそんな時に吹いてください。
1人釣行であっても同じエリアに誰か居れば気づいてくれるはずです。
ロックショアの装備:地磯と沖磯の違い
これまでにお話してきた安全装備については地磯と沖磯問わず必須の装備です。
しかしその他の装備については考慮すべき事情があるというか注意点がありますので解説します。
- 地磯は軽装にする
- 沖磯は荷物の数に気を付ける
上記2点それぞれみていきましょう。
地磯は軽装にする
陸続きの地磯に向かう場合は「出来る限り荷物を減らし少なくとも片手が空く」ようにします。
というのも釣座までは急斜面や岩場、生い茂った木々などハードな道のりになることが多いからです。
「せっかくだからエギングやメバリングもやろっかな」と思う気持ちはよく分かりますが、とりあえず初回は軽装が基本です。
荷物を増やすのは雰囲気や体力の限界が掴めてからでも遅くありません。
沖磯は荷物の重さや数に注意
渡船を利用する場合はフットワークの軽さを意識する必要はありませんが、荷物の重さや数に注意が必要です。
というのも船宿によっては「1人〇個までや1個〇kg」というルールを設けていることがあるからです。(クーラー除く)
一般的に瀬に渡る際はポーターや同船者の協力を得ながら荷物を運ぶことになり、これらを安全かつスムーズ行おうということですね。
もちろん瀬泊まりする場合は例外ですが、いずれにせよ予約の際に確認しておくと良いでしょう。
フィールドごとに適した装備と必需品
では地磯や沖磯に行く場合、具体的にどのような装備が適しているのでしょうか。
また「共通して欠かせない装備はあるのか?」このあたりについて詳しく解説していきたいと思います。
地磯向けの装備
前述の通り地磯に向かう場合は身軽にする必要がありますからバッカン(もしくタックルボックスの類)、それからクーラーボックスは持ち込みません。
代わりに
- リュック
- ストリンガー
- クーラーバッグ
を使用します。
- リュック
-
ロッドやギャフなどの長物を除いた全ての道具をリュックに入れます。
また釣れた魚も大きなビニール袋に入れた上で突っ込みますからなるべく大きな物が理想です。
70Lほどあれば十分でしょう。
- ストリンガー
-
釣った魚を活かしておくために使用します。
即締めして冷やせない代わりの対処といったところです。
- クーラーバッグ
-
飲み物や食料を入れておくクーラーバッグが必要です。
前述の通り魚は入れなくていいのでサイズはそこまで大きくする必要はありません。
沖磯向けの装備
一方、沖磯に向かう場合はバッカンやクーラーボックスを持ちこみます。
クーラーは大型魚がしっかり収まる40~65Lあろうが何も気にすることはありません。
ひとつ注意点があるとすれば「バッカンがOKならリュックも大丈夫」とはならないということです。
なぜかというと荷物を背負っている状態で瀬に渡ろうとすると跨ぐことになりやすく、この時船が上下に揺れると凄く危ないからです。
なので、これを懸念している渡船屋さんは「丸腰でまず渡る➡バッカン受け取る」という流れを取りますのでバッカンが無難かなというところです。
関連記事:ショアジギング クーラーボックス
共通してあると便利な装備
続いて地磯、沖磯問わず用意しておきたい装備について解説していきます。
- ロッドケース
- ラインブレーカー
- ライト
それぞれみていきましょう。
- ロッドケース
-
大切なロッドを衝撃から守るためにケースは欠かせません。
裸のままロッドを持っていると地磯に向かう際中に足を滑らせて手を付いた時や木の枝に引っかかった時に折れてしまいます。
また沖磯に行く場合も、ケースに入れてないとバケツリレーがしづらく迷惑をかけますし、波が強い時は投げられることもあるので(汗)
セミハードなどの頑丈なモデルであればあらゆるケースに対応できます。
関連記事:【ロックショア】ロッドケース
【ロックショア向け】ロッドケースのおすすめ3選【選び方から解説】 ロックショア釣行に向けて準備しているとふと思うこと。 「そういやロッドケースが無ぇんだけど大丈夫か」 わかります。一通り装備が揃ったと思いきや意外な盲点。堤防… - ラインブレーカー
-
主にPE4号以上を使用するロックショアでは根掛かりしてしまうと簡単には切れません。
そんな時に欠かせないのがラインブレーカーです。
確実に切れる上、ノットを組む際にも役立つアイテムなので持っておいて損はないと思います。
おすすめはバレーヒルのデュアルPEスティックです。2in1タイプで携行性にも優れます。
- ライト
-
使うつもりが無くてもライトは常備しておきましょう。
渡船の場合、マズメには渡せるようスケジュールを組んでますから基本的には暗い上、そんな状況で不慣れな磯場を移動するのは危険です。
また地磯釣行で引き上げるのが遅くなり薄暗くなってもライトがあれば何かと安心できます。
ロックショア用タックル
最後にロックショア用のタックルについて解説していきます。
- ロッド
- リール
- PEライン
- ショックリーダー
- ジグ
- プラグ
それぞれ見ていきましょう。
ロッド
PE4号以上に適合しているロッドがおすすめです。
欲を言うとスムーズな曲がりと反発が両立されたモデルにすると良いでしょう。
関連記事:ロックショアロッド おすすめ6選
リール
8000~14000番を使用します。
使用したいラインの太さ、プレイスタイルに合わせて選択してください。
関連記事:ロックショアリール おすすめ4選
PEライン
主にPE4~6号を使用しますが迷ったら4号にすると良いでしょう。
一般的に常人が安定してファイトできるドラグ設定5~8㎏であり、この数値であれば4号で十分耐えられるというのが理由です。
ショックリーダー
PEの号数や地形によって80~150lbを使用します。
- 4号:80~100
- 5号:100~140
- 6号:120~150
を目安にすると良いでしょう。
また使用するルアーやロッド特性によってフロロカーボン、ナイロン、ナノダックスなどを使い分けると操作性やキャッチ率の向上につながります。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
関連記事:ショアジギングのおすすめリーダー
関連記事:ショアジギング向きなワンランク上のリーダーの結び方
ジグ
水深や流れの速さよりますが60~120gを使用します。
お好きな商品を選んでもらえば良いと思いますが、個人的には以下の商品がおすすめです。
なぜかというと釣れるからです。
プラグ
ジグだけでも成立するゲームですが、ロックショアやるなら是非トップゲームも挑戦してみてください。
海面が爆発するような豪快なバイトは一度味わうと病みつきなります。
まずはダイビングペンシルとポッパーを1本ずつ持っておくとよいかと思います。
関連記事:【青物用】ポッパーのおすすめ5選
ロックショアの装備:まとめ
ロックショアの装備について解説してきましたがいかがでしたか。
- 釣座だけでなく道中も危険である
- 常に注意を払う必要がある
- 身を守る装備が必要である
- フィールドごとに適した装備がある
ということがお分かりいただけたのではないかと思います。
本記事を参考にしながら「安全第一」そしてフィールドごとに適した装備を組んでいただけたら幸いです。
装備についてより詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
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