釣具屋で青物ルアーのコーナーに行くとよく目にすることもあるヘッドディップ。どんな感じのダイビングペンシルなのか気になっている方も多いかと思います。
そこでこの記事では私が使って感じた「メリット」「デメリット」「よく使う場面」について解説します。読んでいただければきっとあなたの参考になるはずです。
ぜひ最後までお付き合いください。
よかったら【青物を狂わす】ダイビングペンシルおすすめ5選も併せてご覧ください。
ヘッドディップ140Fのアクション
小刻みな動きが特徴的です。動き方はマリア:ラピードのようなキビキビとしたアクションとは異なり、ふり幅を抑えたS字を描きます。また強めの入力を行うと飛沫を伴う激しいアクションへと変化させることもできます。
潜行深度は基本10~20cmほどですが、潮の噛み方次第ではより深くダイブすることがあったりと(良い意味で)イレギュラーな要素があります。
ヘッドディップ140Fとロックスプラッシュの違い
ヘッドディップとよく似たモデルでロックスプラッシュという商品がありますので、これとの違いについて触れておきます。
まずヘッドディップにはフラッシュブーストモデルがありますが、ロックショア向けの3Xボディは非採用です。ロックスプラッシュはその逆です。
また標準搭載のフックと価格に以下の違いがあります。
品名 | フック | 定価 |
---|---|---|
ヘッドディップ | ST56-2/0×2 | 3,060 |
ヘッドディップ FB | ST56-2/0×2 | 3,400 |
ロックスプラッシュ | STX58-2/0×2 | 3,630 |
あとはカラーラインナップに多少違いがあるほどで、アクションや操作性などに違いは感じません。
選び方としては
- 強度を優先したい方はロックスプラッシュ
- ステイ時のフラッシングアピールを重視したい方はヘッドディップ
という感じになるかと思います。
とはいえ、ヘッドディップをロックショアで使用している私の感想としては強度に問題を感じているわけでありません。ですから基本はヘッドディップでフラッシュブーストの要不要で選ぶのが良いと思います。
ヘッドディップ140Fの使い方
主な使い方は以下2つです。
- ジャーキング
- ステイ
ジャーキング
メインとなる操作方法です。以下の手順で行います。
- キャスト後、軽く糸ふけを取ります。(少しだけラインが緩ませておきます)
- ロッドを下方向にサビいてラインを張るとルアーが海中へダイブするので、すかさずリーリングします。
- ロッドを前方に戻してラインのテンションを緩めつつ糸ふけを取ります。
- 以下②~③を繰り返します。
- ①の状態でルアーは海面に浮いています。
- ②の操作によってルアーは海中へダイブしてスイムを行います。
- ③の操作によってルアーがスイムを止め、再び海面へ浮上します。
リーリングの回数によってスイム時間(距離)に変化をつけることもできます。ショートリーリングでは緩急がつきますから食わせの間を多く取りたい時に使用し、ロングリーリングは強い波動でアピールしたいときに使用します。
ショートとロングを組み合わせることも効果的なので是非マスターしてください。
ステイ
簡単言うと「何も操作しない」状態のことです。海面に浮いてフワフワしているだけのように見えますが十分誘いになります。
特にダイブアクションによる泡を出したときは効果的です。理由としては深場から急浮上してきた個体は泡をめがけてバイトしてくるからです。
泡の中に紛れさせつつ弱った個体を演出し、泡が消えればまたアクションするという風にやると良いでしょう。
ヘッドディップ140fのメリット3つ
私が使用して感じたメリットは3点です。
- 飛距離
- 安定したダイブ
- 高い強度
風の影響が少なくよく飛んでくれる
ダイペンとしてはもちろん、青物ルアーの中でもトップクラスの飛距離だと思います。小型のボディのため風の影響を受けづらく姿勢が安定しています。
またアンダーハンドやサイドキャストでも十分な距離が出せるため、後方に障害物があるポイントなどでも重宝します。
ミスダイブが少ない
風などで波気があってもダイブさせやすいです。ヴォリュームがあるボディですから水噛みが良く、ラフコンディションでも操作性を損ないません。
チェイスしてきたのにプラグが飛び出して見切られてしまった・・・
という残念な状況に陥る可能性は低いでしょう。
ボディの強度が高い
先程も触れましたがボディが頑丈です。ショアゲームではルアーを回収する際にどうしても磯にぶつかりますから強度はマストかと思います。
脆さがあると心理的にコースを限定しがちになり、結果チャンスを逃すことにつながります。また魚をキャッチしたあとの首振りで破損することもありますが、こういった点でヘッドディップは大丈夫という実感を持っています。
強度は釣果に影響するほど重要な要素です。
使って感じたデメリット2つ
ここからは個人的に感じたデメリットを2つお話します。
- 重い
- シングルフック化が難しい
重さに慣れが要る
あくまで私個人の感想ですが、ショアでのトップゲームを本格的に始めたての頃は非常に重く感じてました。
約70gある上に水噛みの良さが仇となって引き抵抗も強く、腕に負担がかかります。ですから私のように体力に自信がない方には慣れるまで辛いかもしれません。
しかし、慣れてしまえばこの重さも飛距離や使い勝手の面でプラスに働きます。(この点は後ほど解説します)
シングルフックへの換装が難しい
ファイトのし易さを重視してシングルに変更する方もいらっしゃると思いますが、ヘッドディップをシングルフック化するのはかなり難しいです。
標準搭載のフックサイズはST56-2/0で3.9gですから、シングルクダコの4/0(3.3g) や5/0(4.4g)を試しましたが泳ぎが大きく変化します。
本来のキレのあるS字アクションが控えめになり、やや真っすぐ気味になります。これはヘッドディップに限った話ではなくシマノの製品全般に言えることでしてフック込でアクション設計されてます。
もちろん直進気味のアクションを狙っているのであれば問題ありませんが、「キレを残しつつ」という条件だと難易度が高いように感じます。
- フロント:ショートダブルクダコ2/0
- リア:ダブルクダコ2/0
アクションの破綻やフック絡みもなく使えています。
ヘッドディップ140Fはこんな時に使いたい
私がおすすめしたいヘッドディップの使いどころは以下2つです。
- パイロットルアー
- 小さいプラグを飛ばしたいとき
トップバッターとして
安定した飛距離と泳ぎが特徴ですから、海のコンディションに左右されない「探り」を入れることができます。
ヘッドディップを起点に状況を確認して、その日に使用していくプラグや攻めるレンジを決めていくのがおすすめです。
スモールベイトパターン
小さいプラグを飛ばしたい時ってありませんか?しかし130~140㎜のプラグではロックショア向けのロッドではしっかり重さを乗せて投げることができません。
こういう時にヘッドディップがドハマりします。
このサイズ感で60gオーバーのダイビングペンシルは私が知る限りヘッドディップしか無く貴重です。
強めのタックルでも小型プラグを投げたいジレンマを解決してくれるのはヘッドディップだけです。
ダイビングペンシル ヘッドディップ140Fのインプレ:まとめ
ヘッドディップ140fは以下を求める方にマッチします。
- 安定した飛距離
- アクションのしやすさ
- 高い強度
- シビアな状況で使える
高水準にまとまったルアーですから1本持っておいて損のないダイペンだと思います。
険しい磯に行くときなどは
- 荷物を減らすために少数精鋭にしたい
- けど対応力は欲しい
という思考になると思いますが、そんな時に真っ先に候補に入ります。
もちろん釣果も申し分なく、これじゃないと攻略できないシチュエーションを何度も経験してきましたので気になっている方はぜひ一度試してみてください。
あなたにとっても1軍プラグになれば幸いです。
ダイペンの紹介記事です。良かったらご覧ください。
あなたにおススメの記事です。